仕事じゃねえんだ、真面目に走れ〜40歳からのマラソン”Sub3"〜

育児と家庭と他の膨大な趣味とわずかな仕事をこなしつつ、、、。「ちょっとまたお父さん走りに行ったみたい・・・。」と妻と娘にゲキを飛ばされ突然マラソン"Sub3"を目指して走り始めた「まっさん」のブログ

【40歳からのエコ走り】

40歳を超えて筋力の衰えは明らかである。特に瞬発系は圧倒的に落ちた。それでも過去の自分を越えようというのは並大抵のことでは無い。努力が必要とかそういうことではなく、今までできていたことができなくなる中で方向性を変えなくてはいけないからだ。


10年前から比べると上半身は衰え、同時に柔軟性も失われつつある。

筋力の衰える身体にはエコ走り

そこで注目したのは忍者走り。筋力に頼るフォームを捨て淡々とロスを減らして走りつつ、それでいてなんか速い、的な。
黒人選手の大きなストライド、トップランナーの弾むようなピッチ走法、そんなのがかっこいいのは分かってる。しかしそれは筋力に頼ったものも多い。
40歳から筋力を手に入れ"Sub3"を達成することが出来るかもしれないがケガや余計なトレーニングを増やす可能もある。そこで、手に入れるべきは極限までランニングエコノミーを追求する走りだ。

何を鍛えるべきか

フォーム維持出来る体幹の筋力とストライドを伸ばしケガを防止する柔軟性、ここを伸ばしていく作戦しか今のところ思いつかない。

体幹の筋力

忍者走りの動画を見るとほとんど体幹のブレがなく余計な腕の動きがない。頭の位置も変わらず、上下左右に動くわけでもない。これを維持しているのは体幹だ。筋肉を捨てるのではなく体幹トレーニングを導入してぶっとい木の様な筋肉を手に入れる。幸い40を超えると我慢強さは若い頃の比較にならない。我慢の走りには我慢の筋力が必要だ。
目指していたワガママボディのようなトイレマーク的逆三角形ボディではなく、我慢の塊のようなコンクリート詰めドラム缶的四角ボディを手に入れるために筋力トレーニングを行う。もちろん我慢のトレーニングにはなるがケガの可能性は少ないアイソメトリックトレーニングを全力で行う。
体幹のブレをなくし少ない力で前に進む、負担が少しでも減れば心拍が1%でも落ちるかもしれない。

柔軟性

女子選手が男子選手に比べて優れているのは間違いなく柔軟性。40歳になって体も硬くなってきたが今より大きな筋肉を手に入れるより今より体を柔らかくすることの方がはるかに簡単そうだ。何よりケガのリスクも減らせる。柔軟体操をトレーニングと捉えることで、筋トレ、筋トレ!と言った頭も柔らくしてトレーニング時間の確保の一環として取り入れる。股関節を柔らかくして1cmでもストライドを伸ばす。フルマラソン40000歩とすると1cmで400m、10cmで4000mも進む。

参考にする選手

安藤選手

https://youtu.be/Kndw2LIJNzA
こんなん後ろから迫って来たら逃げるわ。的なキルア選手との対照的なフォームが面白い。
全身バネで大きな身体を動かすキルア選手とそれを追う安藤選手。足が短く筋肉量の少ない日本人の体型を見事にカバーした素晴らしい走りだ。
同じペースとは思えないほどの静と動を感じる。

新谷仁美選手

あまり知らない人が多いかもしれない。自分も名前くらいしか知らず、忍者走りを調べていて偶然見つけた動画で彼女の走りの凄さを知った。新谷さん、すんません。陸上無縁なのでファンの方いたらすんません。
全国高校駅伝で2003-2005まで1区3連覇
2018年から復帰してまた陸上界に戻ってきたようだ。高校駅伝の走りは高橋尚子さんなどもマラソン向きだと絶賛されていた。

2003全国高校駅伝

https://youtu.be/nWnccJyvwcc
40番の選手が新谷選手。絶好のスタート位置からスルスルと前に出てそのままゴール。実績・ルックスともに次世代ニューヒロインと期待された33番の野原選手(持ちタイム3km9:05)は柔軟性とバネを活かしたこれまでわたしが目指していたような躍動感あふれる走り。これは見るものを期待させる走りだ。
しかしレースではそれを打ち砕く圧巻の走り!のはずがなんか笑ってしまった。持ちタイム3km9:29(十分速い)でノーマークだったこともあると思うが誰も追いつけなかった。ある意味異次元のレースで解説者も「先頭で牽制しあっている」「そんなに速いわけではない」「ペースはゆっくりなんですけどね」などと見事に騙されている。

新谷選手はこの後の3年間記録更新を続けるが新谷選手の直前に3年間区間1位を守り続けたワゴイ選手よりこの年も全然速い。解説すら騙すこの速さ。野原選手は最初の1km3’20→2km通過6’10と1kmから2kmまでを2’50で走って追いついている。素晴らしい能力だし根性もある。しかし、いくら能力があってもこれじゃその後潰れるわけだ。見くびらずついていかなければならなかったのだろうが無名な選手ゆえつい先行を許してしまったという所だろうか。ゴール目前の新谷選手に誰もついていけず、後ろの団子集団のもがきと対照的な圧倒的な静かさ。体幹と頭が微動だにしない素晴らしい走りだ。

2004全国高校駅伝

この年は最後まで留学生と競り合ったため比較的たくさん映っている。
https://youtu.be/VxNwSC40VTQ
そしてマジか!と思うのが18:20あたりからのスピードアップ。5km手前からロングスパートをかける新谷選手、あまりのフォームの変わらなさに解説も「これはスパートと見て良いのでしょうか?」「フィネスが遅れましたか?」などと言っているが新谷選手が登りで前傾を少し強めてスピードを上げているのがわかる。しかしその後、留学生選手が5km地点で追いつき、スパート!ついていけない新谷選手、勝負あったかと思わせつつそれでも粘ってヒタヒタと差を詰めくっつく。そして並んだ!ここで留学生選手がさらにギアを上げラストスパートで破れる日本人選手、世の常だ。「はい、終わり。」と見ている誰もが思ったはずだ。
かーらーのー!新谷選手、異次元のスピードアップ!
全く留学生選手がついていけないスピード差、ダイナミックなフォーム。ゴール前ではタスキを掲げた余裕のニコニコでガッツポーズ。ラスト1kmの急な登りを3’10/kmで走り切るという速さ。
「こんなんズルいやん、こんなんできるならなんで追いついてくるときなんで忍者走りなのよ!」
と留学生選手も思ったであろう。解説だって言葉を失ってしまう。留学生選手だって区間新更新の記録なのに。
そうなのだ、新谷選手はしたたかなのだ。並んでも忍者走り、相手の疲れ具合を確認しつつしばらく並走、自分の残り体力とスピード、留学生がついてこられないタイミングでのスピードアップと距離。
そんなことない、純朴な少女の頑張りだ。と皆さんは思うかもしれない。しかし違うのだ、
2013モスクワ世界選手権インタビューでは
「新谷で~す。フリーで~す。彼氏いません!」の自己紹介
サイン入りTシャツのプレゼント抽選では
「私も(プレゼントと一緒に)引き取って下さい」
「ジョブチューン」では
「世界陸上は婚活が理由で出ました。テレビに顔が映るように、2位で走っていた時は1位の選手の横に少しずれて走っていました」
「金メダルより彼氏が欲しい」などと発言し、
「芸人よりもリアクションがすごい」と言われていたようで、見事これがきっかけで彼氏ができたらしいwスゴwww

20代前半では見事に垢抜けた感じで美しいランナーだ。走りも忍者っぽさが少し消えなんかカッコ良い走りになっていた。

2004全国高校駅伝

https://youtu.be/I5Nwjjl7IKs

とにかく強心臓な新谷選手、3年時は誰も競ることも出来ずテレビが2位集団を映すもんだからあまり映らないというテレビ局泣かせのレース大会での珍事件。なんせ新谷選手を映すと他の高校の紹介を解説者が出来ないwww
陸上競技場の第1コーナーでトップに立ちそのまま陸上競技場内でも2位以下をぐんぐん離す、ロードでは誰もついてこない、と異次元のレース展開。
走り始めて4分で後続を50m近く離しもう解説者も吹いてしまっておる。そりゃそうだ1km3’03で通過し下りでペースアップしているのだから誰もついていけない、というか潰れたらと思うとついていけないのだろう。この差はさらに広がり7分経過で200m差、中間点で22秒300m差。
昨年と違い競り合って出たタイムではなくひとり旅で歴代最高記録で走り続ける。社会人プロランナーの区間記録とほぼ同じペース。

残り1kmで2位集団が豆粒だw
結局ひとりで走り区間新を更新、2位を40秒離し異次元。2位のタイムだって新谷選手出現前なら区間賞のタイムだ。

まとめ

レースが面白すぎてレース総評みたいになってしまったが、ランニングエコノミー=このフォームを真似する、とかじゃない。自分の体と相談しつつ楽にペースをあげられる自然体をパワーメーターとともに模索して行きたい。
今までは速い走り=ダイナミックなカッコいい走り
を想像して走っていたが見た目はどうであれ速くて省エネ、を心がけていきたい。とただそれだけの話。